化粧品業界もトレンドは「サステナブル」
2021年5月19日(水)~21日(金)、パシフィコ横浜にて開催の「第10回化粧品産業技術展」(CITE JAPAN 2021)に初出展しました。
会場で驚いたのは、サステナブルな原料やSDGs関連製品への注目度の高さ。 当社ブースでも最新の環境配慮型ワックス「Illipe Butter(イリッペバター)」をご紹介しました。
ボルネオ島の緑を守るIllipe Butter(イリッペバター)とは?
今回の主役、Illipe Butter(イリッペバター)とは固形の植物性油脂です。そのコンセプトは、「購入するだけでボルネオ島の緑が守られる原料」。
なぜ購入するだけで緑が守られるのか?
そこには2つの理由があります。
原料の収穫は、ただ「拾う」だけ
1つ目の理由は、「森林を傷つけずに原料を収穫できるから」。
Illipe Butterの原料は、テンカワンというフタバガキ科の樹木の種子です。
テンカワンは、インドネシア・ボルネオ島の熱帯雨林を構成し、オランウータンなどの棲み処として重要な役割を担っています。しかし近年、ボルネオ島では森林伐採が進み、多くの動物が絶滅の危機に瀕しています。
そんな中、テンカワンの種子の収穫方法は、数年に一度自然落下したものを拾うだけ。
つまり、残された森林を伐採したり傷つけたりすることなく、Illipe Butterを製造することができるのです。
確かな形で森林保全を約束
2つ目の理由は、「製造会社が現地の村と森林保全同意書を締結しているから」。
製造会社であるFORESTWISE社は、ボルネオ島の村々と21万haの森林保全同意書を締結しています。
東京都とほぼ同面積のこの森林からは、年間約60トンのIllipe Butterが製造可能とされています。
この数値を基にして、「1kgの購入が年間35,000㎡の森林保全に繋がる」といった数値情報を使用製品に付与できることも当製品の大きな特長です。 このようにIllipe Butterとは、購入・使用そのものが森林を破壊しない「製造」、そして製造のための「森林保全」に直結するワックスです。
展示ブースで森林保全体験を
イベント「20gの約束」
会場ではIllipe Butterの「確かな形で森林保全を約束」という魅力を伝えるため、イベント「20gの約束」を開催しました。
このイベントでは、ブース来場者に20gの木製プレートを配布。後日、同量のIllipe Butterを当社が購入することで、20gの重さを感じながら森林保全を間接的に体験いただく、というものです。
多くの方にお立ち寄りいただいた結果、3日間で配布したプレートは計232個。東京ドームおよそ3.5個分の森林保全に繋がりました。
特設サイトにて詳細を掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。
展示ブースも地球にやさしく
展示ブースはコーポレートカラーである緑を基調とし、廃棄物を最小限に抑えたシンプルなデザインです。
ブース壁面では、Illipe Butter購入量と森林保全面積を比例させて掲載。東京ドームなどの建造物を記載することで、面積により実感が湧くように工夫しました。
サステナブルな化粧品づくりに
製品名 | Illipe Butter(イリッペバター) |
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原料 | テンカワン種子 |
化粧品表示名称 | ショレアステノプテラ種子脂 |
INCI | Shorea Stenoptera Seed Butter |
特徴 | 脂肪分が多く、保湿力に優れる |
融点 | 30〜37℃ 常温で固体 |
認証 | EU有機認証取得済み |
主な用途 | ヘアケア商品、ボディクリーム、ハンドクリーム |
容器 | プラスチックバケツ |
入り目 | 20kg |
展示会では「環境に配慮したものを探していて」とお声がけいただくことも多く、いかに環境への関心が高まっているかを実感しました。
Illipe Butterは既に食用植物性油脂として流通しており、食品としてEUの有機認証を取得しています。化粧品への使用実績はまだ少ないながらも、サステナブルな原料が注目される今、期待度の高いワックスです。
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