1901年(明治34年)、まさに20世紀の幕開けに、加藤洋行は、中国の天津において合資会社加藤洋行として創業しました。中国、満州との貿易を主な事業とし、日本国内の拠点を大阪に置き、中国では大連、奉天、新京に支店を展開しました。当時としては数少ないグローバルビジネスを行ってまいりました。
その後、事業を拡大したものの、第二次世界大戦の終わりとともに海外資産を失うこととなりましたが、昭和26年に民間貿易が再開され、輸入業務を再開しました。
戦後、民間貿易を中心として会社の第二期を迎えた加藤洋行は、次第にワックスという商材の潜在性に着目しはじめました。ワックスが持つ用途の広さのみならず、あらゆる生産過程で環境に悪影響を及ぼさない点に可能性を感じたのでした。1964年に南アフリカのサゾール社との代理店契約を結ぶとともに、加藤洋行はワックスビジネスを中心とした第三期を迎えることとなります。
1967年には、ワックスの自社内製造を可能にするため、子会社の日本ワックス株式会社を設立し、本格的なワックスビジネスを展開していきます。
100年以上にわたるさまざまな原材料の貿易業務において、加藤洋行は、人の肌に触れる原料や食品も取り扱ってきた実績があります。その歴史のなかで、我々は徹底的に安心と安全を追求する伝統を培ってきました。その伝統は、今では加藤洋行の貿易業務のみならず、日本ワックスのワックス精製加工の現場にも息づいています。
また、日本ワックスの創立以降の半世紀においては、お客様のさまざまなニーズに応えるべく、ワックス加工の技術力、開発力をひたむきに追求してきました。品質追求の伝統を守りながら、技術力向上のたゆまぬ努力を続ける気風を育んできました。
古代エジプトのミイラにも使われていたというワックス。紀元前から人類の歴史において重要な役割を果たしてきました。その有用性は、現代においても変わることはなく、むしろその可能性やニーズは広がるばかりです。
そういった急成長するニーズに応えるため、さらなる生産量の拡大や用途開発、研究のために、生産設備増強や研究機関の充実、人材開発に取り組んでいます。
モルワイデ図法による世界地図をモチーフとし、エコなグリーンをコーポレートカラーに据えたロゴマークは、グローバル企業のさきがけとしての加藤洋行のアイデンティティを表しています。2017年には、長年にわたり使用してきたロゴマークをモダナイズし、ロゴタイプも一新しました。
ワックスの精製加工をミッションとし、まさにワックスのために生まれた会社であることから、創業時から「Wax」の頭文字をロゴマークに掲げてきました。また、日の丸に由来する赤をコーポレートカラーとすることで、社名にもある「日本」の企業であるアイデンティティを表しています。2017年、創業50周年を迎えるにあたり、加藤洋行とともにロゴマークのモダナイズとロゴタイプのリニューアルを行いました。